インタビュー

自己治癒力快復道場 師範
久善寺 第十七代住職

健全な精神は健全な肉体に宿る。

古い格言にもあるように、健全で美しく生きるためには、健全な肉体をキープすることから始まります。

肉体・精神・仕事・恋愛・食事・運動・音楽・趣味…人生における全てはバランスで成り立っています。

肉体のバランスが片側に寄ると、考え方も片側に寄りがちです。そうすると、反対側の人・物・事を排他的に見るようになり、責めがちになります。

身体が傾くと、目・鼻・耳・口・皮膚、つまり視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚という五感全てが物理的に傾きます。

この五感で全ての物事を見たり聞いたり感じたりしているわけですから、つまりバランスを崩すと、真っ直ぐな物を斜めに捉えたり、歪んだものを正しいと捉えてしまったりしてしまう可能性が高くなるということです。 また、歪むことによって身体のあちこちに緊張が生まれ、その緊張は心の緊張を生みます。

リラックス出来ていない状態で考える思考は、イライラやクヨクヨを生み出します。 私は、自身の歪みを正すまでは、自分は悪くない、あいつが悪い、仕組みが悪い、親が悪いなどど、全部人のせいにして生きてきました。 今思えば格好悪い、美しくない生き方でした。

でも、自分本来のバランスを取り戻すことで、全ての物事を斜めハスで捉えていた、ということに氣付きました。この時、雷を受けたような衝撃が背中を走りました。

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相手が悪いのではなく、私が歪んでいただけだったのです。「汝の隣人を愛せよ」と有名な方がおっしゃったように、私達は皆、愛し合って生きて行くのがベストです。 これは全人類の普遍的なテーマであり、そうすべきだと頭で分かってはいても、現実的にそれはクリア出来ていません。 お互いの主張を否定し、罵り合い、時には戦う、ということも未だに存在しています。 こうではならないというこだわりを捨て、こうするべきだという押し付けを捨て、時には宗教や常識を超えて、子供の頃のようにしがらみや立場に関係なく、純粋に隣人を慈しむことに幸せを感じたいものです。

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人生は修行ではなく、楽しむためにあるもの。 全ての人間が赤子で生まれてきた時のように、いつも楽しく笑っていられる世の中を創造するには、まず「器」である身体のバランスを整えることが一番の近道である、と声を大にして申し上げます！

誓和 (工藤和也)